2.25 カムアウトの必要ない世界へ


性的少数者の救済対策に自民党が乗り出す。
自民党は23日、性的少数者、いわゆる「LGBT」に関する特命委員会の初会合を開いた。
委員会の開催を提起した稲田政調会長は、「安倍政権の1億総活躍社会は、生まれながらの環境や身体的な状況で差別されず、持てる力を十分発揮できる社会を作ることだ」と述べ、この問題に積極的に取り組む考えを表明した。
委員会は、5月中旬までに議論を取りまとめたうえで、夏の参議院選挙のマニフェストにも盛り込みたい考え。





先日、あるご縁から、自民党LGBTチームのメンバーの方とお会いする機会がありました。当事者不在のまま、同性婚や憲法改正といった論争と、それに対する早計な拒否反応を示す方もいる中で、とても貴重かつタイムリーなお話しでした。

耕していない土に同性婚の種を蒔いても芽はでません。差別をなくすために、まず理解をしてもらう。同性愛は趣味じゃない、同性愛はうつらない、そんな当たり前のことが、まだまだ理解されていないのです。まずは土を肥やしていこう、そういうお話だと思います。理解のない状況で同性婚などの大きなテーマを掲げ、衝突し、溝を増やすようなことではなく、理解を深めてもらう。

自分がいろいろ書くよりも、以下の提言を読んでいただいたほうがわかりやすいと思いますので、転載したいと思います。


⑴  LGBTに関わる人権教育・啓発は、反差別ではなく、理解促進で。

 多くの不適切発言の根源は、誤解・不勉強。行き過ぎた反差別の活動は、真の理解は得られないだけではなく、溝を深める可能性がある。そんな社会を多くの当事者は望んでいない。

⑵  カムアウトできる社会を目指すのではなく、する必要のない社会へ。

 カムアウトは、するしないは本人の自由。セクシュアリティを問われたら、「そうだよ!」と自然に応えられる社会の寛容性を育む努力が大事。

⑶  人権教育・啓発は、全国あまねく公平に。

 できる地域とできない地域があってはならない。特に地方の当事者の生きにくさを解消することが大事。LGBT理解促進法(仮)の検討を。

⑷  LGBTの活躍は、多様性を尊重する社会への試金石。

性的マイノリティの人権は、21世紀最後の人権課題。相互理解を深めるために、叡智で違いを乗り越えよう。

⑸  人権文化の醸成には、議論を深める時間と過程が重要。

 理解が浸透していない現状での早急な反差別の法制化は、様々な対立を招く。急ぐのではなく、熟議を経てより多くの賛同を得る努力が重要。理解を深める過程で生じる不適切発言には、当事者は、過剰に反応しない。社会は、必要以上に煽らない努力を。不適切発言を、相互理解を深めるチャンスに変える。めざすは、多様な性を生きている当事者が、「自分らしく」、「ともに生きる」社会。(参考ー産経新聞・「フェイスブックが50種類以上の新しい【性別】を追加」2014.2.17)